顛末書は、自分のしてしまった不始末に関して報告するために書くもので、いつ・どこで・何をしてしまったのか、何故してしまったのか、ということを述べる点では始末書と似ています。
ただ顛末書では、始末書のような丁重な謝罪や反省、許しを請う文面は要りません。
失敗の報告書、と考えて文面を構成します。
平成○年○月○日
○○工場長 ○橋○蔵 様
顛末書
○○工場 ○○部
班長 ○江○郎 印
このたびの○○工場○○部のライン工程において、従業員の△山△夫と△△△△が些細な言い争いから暴力行為に及び、工場の全ラインを停止させた件について、明らかになった詳細・原因をご報告します。
1.問題発生日時 平成○年○月○日 午後2時半頃
問題発生場所 ○○工場 ○○部ライン付近
問題内容 従業員同士による暴力行為、及び業務放棄
当事者氏名 ○○部 △山△夫 △△△△
問題発生原因と状況
△山△夫は、当工場に従事してからまだ1ヶ月の△△△△を個人指導に当たっていた。
△△△△は外国人労働者でまだ日本語が未熟なため、意味を取り違えることがしばしばあり、問題発生時も△△△△に作業の説明と注意をしていたところ、聞き違いから△△△△が逆上、△山が謝罪しないと二重に勘違いし、暴行行為に及んだ。
その後、興奮状態の△△△△がラインを勝手に離れ、△山も後を追ったために工場全体のラインが停止となった。
6.現状
暴力行為を受けた△山の怪我は軽傷で、業務遂行には支障なし。
また、△△△△も自分の聞き違いを認め、反省し△山にも謝罪を入れている。
△山は業務に復帰しており、△△△△は寮の自室にて謹慎中。
工場のラインは○○部内で補って稼働中。
7.今後の対応
当工場は、△△△△をはじめとした外国人労働者が多いので、文化や習慣・言葉の違いから思わぬトラブルが生じやすい。
各部の班長にはその旨を伝え、その都度言葉や所作のマニュアルづくりに活かし、きめ細かなコミュニケーションをとっていく。
コミュニケーション不足と文化・習慣・言葉の違いから発生したトラブルです。
複数の国の人間が同時に作業する場では、些細なことでも思わぬ事態に発展するという、よい教訓になったと思います。
この件を今後に活かし、より効率よく稼働できる工場づくりに励んでいくべきと感じました。